はじめに
「最近社内のWi-Fiが遅い」「スマホやタブレットが繋がりにくい」
そんな悩みを感じている総務・情シス担当者の方はいませんか?
実はこの原因、家庭用Wi-Fiルーターをそのまま業務に使っていることにあるかもしれません。
本記事では、20名前後の中小企業で、複数拠点を持つケースを想定し、家庭用とビジネス用無線LANの違いや選び方、おすすめ機器をわかりやすく解説します。
家庭向けとビジネス向け無線LANの決定的な違い
比較項目 | 家庭用Wi-Fiルーター | ビジネス用無線LAN |
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接続台数 | 約10台前後 | 50~200台以上に対応 |
拠点管理 | 不可 | クラウドから一元管理可能 |
セキュリティ | WPA2程度 | WPA3-E、802.1Xなど |
ゲストWi-Fi機能 | 簡易のみ | VLAN・SSID分離が可能 |
サポート | 自己解決ベース | 法人向け保守・リモート管理あり |
家庭用ルーターは、想定されている端末数が少なく、家庭内での使用を前提に作られています。
一方、ビジネス用無線LANは「多接続・安定・遠隔管理・セキュリティ」の4つの軸で構成され、企業の成長や多拠点管理に対応します。
スマートデバイスの普及で「接続端末数」は想像以上に増えている
今や1人あたり2〜3台のデバイスを持つのが当たり前の時代です。
例:1人が持つ端末 |
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ノートPC |
スマートフォン |
タブレットやウェアラブル端末(例:Apple Watch) |
つまり、社員20人のオフィスでも実際には50台以上の端末がWi-Fiに接続している可能性があります。
さらに複合機・スマートロック・会議室のモニターなど、IoT機器のWi-Fi化も進んでおり、今後も端末数は増加傾向。
このような背景を踏まえると、**ビジネス向けの無線LAN導入は「もはや必須」**と言えるでしょう。
家庭用Wi-Fiをオフィスで使い続けるとどうなる?
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通信が不安定になり業務に支障
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セキュリティ事故(ゲストと社内LAN混在)
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拠点間で設定がバラバラになり管理不能
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障害時の原因調査が難しい(ログ取得不可)
家庭用Wi-Fiルーターは、そもそもオフィスでの業務利用を想定していないため、「つながればOK」程度の設計です。
ビジネス用無線LANの導入メリット
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クラウド管理で全拠点の設定・監視が可能
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SSID分離やVLAN対応でセキュリティ強化
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同時接続が増えても安定
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機器の死活監視や自動復旧が可能
特に、情シス専任でない総務担当者には「クラウド管理機能付き」の製品がおすすめです。専門知識がなくても、全拠点の機器設定を統一でき、トラブル対応もスムーズです。
総務兼情シスにおすすめの無線LAN機器4選【2025年版】
■ Cisco Meraki
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クラウド管理の王道。全拠点の死活監視、VPN、SSID一括管理が可能。
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月額ライセンス制だが、手厚いサポートと高信頼性。
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複数拠点企業には特におすすめ。
■ YAMAHA WLXシリーズ
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国産の安心感+法人向けVPNルーターとの連携に強み。
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セキュリティ機能も豊富で、ライセンス不要の買い切り型。
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初めての法人Wi-Fi導入にも最適。
■ Aruba Instant Onシリーズ
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見た目もスマートで、簡単導入+本格機能が両立。
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VLAN対応、クラウド管理対応でコスパ高。
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小〜中規模の拠点展開に◎。
■ BUFFALO 法人向けWAPMシリーズ
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BUFFALOの法人ライン。MACフィルタやマルチSSIDにも対応。
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導入費用が安く、最低限の管理機能が欲しい企業に◎。
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国内サポートも安心。
無線LAN導入時に確認すべき5つのポイント
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□ 接続するデバイスは何台あるか?
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□ 拠点はいくつあり、管理体制は?
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□ ゲスト用Wi-Fiは必要?
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□ 情シス不在でも管理できる仕組みがあるか?
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□ セキュリティポリシーに沿って運用できるか?
まとめ:Wi-Fiも“経営資産”のひとつです
業務用無線LANは、単なる通信手段ではなく、会社の業務を支えるインフラです。
スマートデバイスの普及、リモート対応、セキュリティ強化。
どれも、家庭用ルーターでは限界が来ています。
特に複数拠点を持つ中小企業にとって、管理負担の軽減+セキュリティの確保は最優先事項。
今こそ、無線LAN環境の見直しを検討してみてはいかがでしょうか。
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