はじめに
「ファイアウォールを導入したいけど、FortiGateとCisco Merakiってどう違うの?」
中小企業のIT担当者や情シス兼任の総務担当者から、よく聞かれる質問です。
本記事では、中小企業に人気の「FortiGate(フォーティゲート)」と「Cisco Meraki(シスコ メラキ)」を徹底比較。コスト・管理のしやすさ・セキュリティ機能・サポートを元エンジニアの視点でわかりやすく解説します。
どちらを選ぶべきか、この記事を読めばスッキリわかります。
FortiGateとは?
FortiGate(フォーティゲート)は、Fortinet(フォーティネット)社が提供するUTM(統合脅威管理)アプライアンスです。ファイアウォール・VPN・IPS・Webフィルタリング・アンチウイルスなど、多彩なセキュリティ機能を1台に集約できます。
- 豊富なセキュリティ機能
UTMとして業界トップクラスの機能を持ち、ランサムウェア対策やゼロデイ攻撃への防御も得意。 - 柔軟なネットワーク設計
SD-WANや複数拠点のVPN接続など、複雑なネットワーク構成にも対応。 - 買い切り+サブスクリプション
本体は買い切り。セキュリティライセンス(UTMバンドル)は年額サブスクリプション。ライセンスなしでも基本的なファイアウォール機能は使えます。
Cisco Merakiとは?
Cisco Meraki(シスコ メラキ)は、Cisco Systems社が提供するクラウド管理型ネットワーク機器ブランドです。ルーター・スイッチ・無線LANアクセスポイント・セキュリティアプライアンス(MXシリーズ)を一元管理できます。
- クラウド管理の手軽さ
専用ダッシュボードからPC・スマホで遠隔操作可能。複数拠点を持つ企業に最適。 - ネットワーク全体を一元管理
AP・スイッチ・ルーター・カメラをすべて同じ画面で管理できる統合型プラットフォーム。 - ライセンス必須モデル
本体に加えて年額クラウドライセンスが必要。ライセンスが失効すると管理機能が停止します。
比較①:コスト(初期費用・ランニングコスト)
| 項目 | FortiGate | Cisco Meraki |
|---|---|---|
| 本体価格(目安) | 中小企業向け:7〜25万円 | MXシリーズ:13~36万円 |
| ライセンス費用 | UTMバンドル:年額2〜8万円 (なしでも基本機能は利用可) |
年額クラウドライセンス:必須 4〜15万円/年 |
| 5年間の総コスト目安 | 約15〜80万円 | 約30〜90万円 |
| ライセンス失効時 | セキュリティ更新が停止するが通信・管理は継続 |
クラウド管理・多くの機能が停止し、実質運用困難 |
比較②:管理性・使いやすさ
| 観点 | FortiGate | Cisco Meraki |
|---|---|---|
| 管理インターフェース | ローカルWeb GUI / FortiManager(有償) | クラウドダッシュボード(標準付属) |
| 設定の難易度 | 中〜高(専門知識が必要な場面あり) | 低〜中(直感的で学習コストが低い) |
| 複数拠点管理 | FortiManagerが別途必要(有償) | 標準で一元管理可能 |
| リモート管理 | VPN接続が必要なことが多い | インターネット経由でどこからでも可能 |
| ログ・可視化 | 高機能だが設定が複雑 | ダッシュボードで視覚的に確認しやすい |
比較③:セキュリティ機能
| 機能 | FortiGate | Cisco Meraki MX |
|---|---|---|
| ファイアウォール | ◎ | ◎ |
| IPS/IDS | ◎(ライセンス必要) | ◎(ライセンス込み) |
| Webフィルタリング | ◎(ライセンス必要) | ○(ライセンス込み) |
| アンチウイルス | ◎(ライセンス必要) | ○ |
| SD-WAN | ◎(標準搭載) | ◎(MX標準搭載) |
| ゼロトラスト対応 | ○(FortiZTNA) | ◎(Cisco統合) |
| 自動ファーム更新 | △(手動が基本) | ◎(自動) |
代表的な機種と価格帯
FortiGate おすすめ機種
| モデル | 特徴 | 目安価格(本体) |
|---|---|---|
| FortiGate 30G | 小規模オフィス向けエントリーモデル。10〜50人規模 | 約5〜9万円 |
| FortiGate 50G | 中小企業向けスタンダード。50〜80人規模 | 約10〜15万円 |
| FortiGate 70G | 中規模企業向け。70〜100人規模、VPN拠点接続に最適 | 約15〜25万円 |
Cisco Meraki MX おすすめ機種
| モデル | 特徴 | 目安価格(本体) |
|---|---|---|
| Meraki MX67 | 中小企業向けエントリー。拠点数が少ない企業に | 約7〜12万円 |
| Meraki MX68 | MX67の上位。PoEポート搭載でAP電源供給も可能 | 約10〜15万円 |
| Meraki MX75 | 中規模企業向け。複数拠点管理・高スループット | 約28〜35万円 |
※Merakiは別途年額ライセンス(4〜10万円/年)が必要です。
結論:こんな会社にはFortiGate、こんな会社にはMeraki
FortiGateが向いている会社
- 社内にネットワーク知識のある担当者がいる
- 細かいセキュリティポリシーを自分で設定・管理したい
- ランニングコストを抑えたい(ライセンスなし運用も視野に)
- 製造業・医療機関など、ネットワーク分離や細かい制御が必要
Cisco Merakiが向いている会社
- IT担当者が少ない・または兼任
- 複数拠点を一括管理したい
- AP・スイッチ・ルーターをMerakiで統一して管理を楽にしたい
- 外部ITベンダーに管理を委託している(またはする予定)
よくある質問(FAQ)
Q. FortiGateのライセンスが切れたらどうなりますか?
ライセンス(UTMバンドル)が失効しても、基本的なファイアウォール機能と通信は継続します。ただし、IPS・Webフィルタリング・アンチウイルスなどのセキュリティ更新が停止するため、新しい脅威への対応が遅れるリスクがあります。
Q. FortiGateとMerakiを組み合わせて使えますか?
はい、可能です。たとえば「FortiGateをメイン拠点のファイアウォールに、MerakiのAPで無線LANを管理する」という構成も現場ではよく見られます。ただしベンダーが異なるため、障害時のサポート窓口が分かれる点に注意が必要です。
Q. 中小企業ではどちらを選んでいる会社が多いですか?
IT担当者がいてセキュリティを重視する企業(製造・医療・士業など)ではFortiGateの採用が多い傾向があります。一方、複数店舗展開や拠点が多いサービス業・小売業ではMerakiが選ばれやすいです。
Q. どちらのほうがサポートが手厚いですか?
どちらも国内代理店経由での日本語サポートが受けられます。FortiGateはFortinet公式サポートに加え、代理店独自の保守サービスが充実しています。Merakiはクラウドサポートが24時間対応で、機器交換対応も迅速なのが強みです。
まとめ
FortiGateとCisco Merakiは、どちらも中小企業に十分対応できる実力派です。選ぶポイントは「誰が管理するか」「拠点数はいくつか」「コストをどこまで許容できるか」の3点に尽きます。
- 管理を楽にしたい・拠点が複数 → Cisco Meraki
- セキュリティを細かく制御したい・コスト重視 → FortiGate
どちらも実際に触ったことがある立場から言えば、まずは自社のIT体制を正直に評価することが大切です。担当者が1人で兼任しているなら、FortiGateの設定・運用は意外と負担になります。逆にネットワークエンジニアがいるならFortiGateの自由度は強力な武器になります。
ネットワーク機器の選定でお悩みの方は、コメント欄でご相談いただければ可能な範囲でお答えします!



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